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主婦が勉強に専念する環境づくりは、やっぱり本気を見せることでした。
30代後半より、勉強を開始した私。
始めたころは、空いた時間でちょこちょこしていたのですが、全く集中できず。
時間を作ろうとしないと、まとまった時間はありません。
その当時、末っ子はまだ未就園児。
ずーっと子育てと家事のエンドレスでした。
「勉強する」という前向きな行動を起こしたのに、思うように事が進められない状況に苛立ちました。
夫や子どもたちに決意は伝えたものの、家族は半信半疑。
私の新しいチャレンジはゴールもはっきり見えず、スタートすら分かりにくい。
仕事を始めるでもなく、結果も出るか分からない。
分かってることは、私のルーティンが変わるというだけのこと。
家族に向けて私の本気度を知ってもらうためのアピールは、ひたすら勉強をやり続けること。
私の心の中にある自分の将来への不安、自信の無さ、専業主婦という評価されない立場でも認めてほしいという思いがモチベーションとなっていました。
夫が休みの時は子どもたちを見てもらい、1人図書館へ行ったり、家事も協力してもらいました。
まずは1年という長いスパンで勉強計画を立て、それを何とかして忠実にこなすよう努力しました。
皮肉なことに、転勤族で孤独だった当時は近くに友達もおらず、勉強するには良い環境でした。
ひたすら勉強する私の姿を見ていた夫は、とても協力的になってくれました。
普段の忙しい生活の中、夫の転勤もあったりと、二級建築士を受験できるまで約2年かかってしまいました。
独学で初受験。
結果は・・・学科初合格です!!
次に実技の製図試験が2か月後にありました。
集中して試験対策する時間はなく、到底間に合いません。
勉強する中でも、忘れてはならないことがありました。
私は【受験生】という前に【お母さん】であるということ。
子どもがいるとイレギュラーは日常茶飯事。
受験内容も難しく、長期戦になることは分かっていましたが、この生活を何年も続けることは肉体的にも精神的にも無理でした。
子どもたちの将来の自立(家事ができるようになること)・私の自立(社会に出て働くということ)を掲げ、家事の負担を軽くしてもえるよう家族に懇願しました。
お願いしたような・・・有無を言わせなかったような・・・。
承諾してもらい、家族の私が勉強するという認識もかなり変わってきました。
子どもたちから見えた私の姿は、将来のために勉強している自分たちの姿と重なって見えていたと思います。
勉強時間を確保するためにしたこと。
前にも言いましたが、家にいると子育てと家事のエンドレス。
子どもたちが出掛けている時にする家事も多く、子どもたちが帰宅後は何かと手を取られて勉強ができず。
計画的に勉強ができない焦りはイライラとなり、子どもたちに伝わります。
これではいけない・・・。
そして、勉強を優先した生活パターンに変えました。
朝、家族を送り出した後に、その日の勉強ノルマを達成してから家事に取り組むこと。
- 子どもがいないから集中できる
- 朝一の作業だから、必ずその日に終われる
- 時間の逆算し終了時間を設定するため、時間内で終わろうと努力する
- 勉強していないモヤモヤした気持ちが無い
- 家事ができていない時も、何とかなることを知った(「しなければならない」と思い込んでいたことが多く、私がしなくても成り立つことを知った)
母親として「しなければならないこと」の優先順位をつけ、それ以外は自分たちでやってもらったり、夫にしてもらったり。
たくさんの試行錯誤を重ね、時間を作りだす環境が徐々にできました。
前に進むために必死だった。
人は苦境に立って、初めて気づくことができるのかもしれません。
私は一日一日、目標を達成することが小さな成功体験となり、結果が出ずとも自信を持つことができました。
私は、「勉強をさせてもらってる」という肩身の狭い思考から、「頑張っているから応援して!」と家族に私自身の主張ができるようになっていました。
子どもたちの病気等のイレギュラーで、時々ルーティンが乱されることもありましたが、その時は潔く受け入れ、子どもと向き合う時間を楽しむことも覚えました。
だいぶ子どもたちは大きくなりましたが、今でも子どもが病気になったら仕事は必ず休み、「休みをもらった♪」というスタンスでいます。
そんな心構えをしておくと、スゴく気持ちが楽になりました。
- いつ起こってもいいように、毎日のノルマをこなし、計画に余裕を持っておく
- 休みをもらったと考え、きっぱり勉強は止める
単純そうな心構えですが、これが分かるまでに相当な時間がかかってしまった・・・。
家族がいることで思うように事が進まず苛立つ一方で、家族がいるから喜びや感謝もできるし頑張れる。
どんな場面でも、小さな幸せに目を向けると、自ずと感謝の気持ちが湧いてくるものです。
その気持ちが気づけるようなった私の心のコストパフォーマンスは、最強になっています!!
家族にとっても良い結果となっています。
勉強時間の確保や年齢的な体力の限界もあり、私がしなくてもいいことを考えました。
家族に家事を手伝ってもらってはいましたが、最終的に私が手を加える必要があることが多々ありました。
これをやっていてはキリがない・・・。
家族に振った仕事には手を加えないと決意。
きちんとできているかチェックしない、できていなくても見なかったことにする、という気持ちの訓練をしました。
そして・・・「食器洗いと洗濯物はしません!!」と宣言しました。
「しない!!」と言ったことは、必ずしない!
イレギュラーな時以外は、ちょっと悪いな・・と思ってもしない!
代わりに「ありがとう❀」と言い、しないことを徹底しました。
家族は「そのうちまたやってくれるだろう」という甘えがなくなり、「してくれない」と諦め、家庭での完全な役割分担ができていきました。
「生活する」ということは誰かが家事をしているおかげで成り立っていること、やってもらうことが当たり前じゃないことを子どもたちに伝えたつもりです。
家事をやることで快適な生活を送れるようになることも教えました。
自分がすることで、してもらった時に気づくことができ、それに感謝もできます。
また、昨今でよく聞くようになった「熟年離婚」。
子どもたちはまだまだ遠い先の話ですが、子どもの頃から家事の習慣を身につけさせることで、結婚生活も夫婦互いの家事のストレスを軽減させ、支え合い、幸せになってほしいという願いがあります。
一人で生きるなら、尚更家事は必須です。
私の「勉強する」という自分自身の成長のためだったことが、このような考えに行きつくとは思いもしませんでした。
家族それぞれの自立に向けた準備も着実に進んでいます❀